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発注から納品・その後のストーリー

episode 06

10分からたったの3秒へ。
時間短縮だけでなく従業員の安全を確保。

便利な道具は買えばいい。売ってなければ作ればいい。

自社開発

案件概要

案件名 モーターカップリング圧入機
クライアント 株式会社荏原製作所
  • 大型モーターにカップリングをはめ込む作業がとにかく大変
  • 大変過ぎて従業員が辞めてしまう事も
  • 無いものを新しく創り出す、その努力と技術が人を繋げる

ご相談のきっかけ

とにかく作業者が困っている。作業性の悪さと肉体的にもつらい作業で困難にぶつかっている。
2021年の夏頃、ユアサネオテック様よりお客様から頂いた案件のご相談をいただきました。

 

様々な大きさ・重さのモーターにカップリングをはめ込む為には作業者の手でハンマーを使い、10分以上もかけて打ち続けなければならず、更にはその手にケガを負ってしまう事もありました。

 

その大きな圧入力に対応可能な装置が見つからず、製作できる業者にもなかなか出会えずにいるとのことでした。

 

そこで現場作業者から設計にご相談をいただき開発が始まりました。

 

 

制作過程での試行錯誤

7.5kWのモーターに圧入する力は約2t。
その圧入トン数に対応する油圧ポンプと油圧シリンダーを専門メーカーから探し選択することから始まります。
そして、その2tの力に耐えうる強度のフレームを手探りで設計し、まずは想定で制作しました。
しかしテスト稼働したところ実際では強度が足りず、そこから試行錯誤しつつフレームの強度をアップさせていきます。

その後、社内にあるソリッドワークスという3DのCADでシュミレーションし、応用計算をしたことにより完成に至りました。

 

 

完成までには設計側と使用する現場側とで話し合いを重ねていきました。
設計当初は、ボタン一つ押すと最後まで自動でシンダーが可動するように作られていました。
しかし安全面などを考慮して、レバー操作で任意にシリンダーを可動できるように改良するなど、迅速に要望を取り入れ現場が満足できる装置を造りました。

導入後どのように変わったのか

まず第一に、今まで10分以上かかっていた作業がたったの3秒に短縮する事ができ、労力と生産性を向上させ安全に作業することができるようになりました。

 

 

また、様々な大きさのモーターに合わせた専用の台を製作したことで軸の高さ調整が不要となり、セットする時間をはるかに短縮させました。

 

 

動画で紹介しています。
是非ご視聴ください。


開発担当者 技術開発部 湯澤氏

今案件の制作の流れ

  • CADデータ作成
  • 購入部品の選定
  • 部材の溶接組立・社内加工
  • 組立
  • 性能試験

お客様の声

お客様である荏原製作所様は、大量生産のライン作業をしております。

短時間で安全に作業できるのはもちろんですが、この機械はセル生産のため一つ一つを独立した形で流せるところが便利であり、小ロットの受注の際は非常に効率が良く、お客様からは称賛の声を頂いております。